「転機の先に見つけた価値: 変化を受け入れ、成長への一歩を踏み出す」

前回、働く人々への理解と尊重の重要性についてお話ししましたが、今回は個人が直面する転機がいかに自身の成長や新たな価値観をもたらすかについて、私の経験を通してお伝えしたいと思います。

実は整骨院の先生に出会う前年、私の職場が突如として業績不振を理由に身売りされました。

ある日、会社の会長と社長が見知らぬ男性と一緒にみえられ、全従業員を会議室に集めるように伝えました。

皆が当惑するなか社長が話を始められ、来月で会社が運営していた三店舗のうち本社がある一店舗以外の二店舗を働いている従業員も含め身売りすると伝えられました。男性の方はその買収先の会社の常務の方でした。

重苦しい雰囲気が漂う中、常務の方が話し始めました。

この決断は社長、会長にとって大変苦しい決断だった事、しかしこのままではただ店舗を閉めて皆さんの働き口をなくすだけになってしまう、それだけは絶対に避けたかった事、そしてこの付近に新店を構える予定だった我が社の話を聞き、こちらの店舗を従業員共に引き受けてもらえないかと当社の社長に相談された事、そして当社の社長がその話を引き受けた事を説明されました。

確かにお客様の数も減っていて売上や利益も落ちていたのですが、こんな崖っぷちだったとは正直私は思いませんでした。

そんな困惑している我々に対して常務は、来週から面接をさせてもらい一緒に当社でやっていけるという方は来てもらいたいが、当社に合わないと思われる方は強制はしませんとおっしゃられました。

社長は涙ながらに店舗を閉めるのは苦渋の決断だった事とそれでも従業員の皆さんの勤め先は何としても確保すると思っていたことを話されその場は終わりました。

こうして次の日から買収先の本社で面接が随時始まり、私のように新しい会社へ行く決心をした人もいましたが、やはり以前の会社に愛着があり、違う場所で勤める事に反発を覚え退職される方もかなりおられました。

私はまだ返済があるため新しい会社にお世話になろうと決心しましたが、茫然とこの状況を見ていました。

借金のストレスで心が荒れて就業態度に出ていたとはいえ長年勤めた会社が変わることの不安、上司や先輩社員が次々に去っていく様子は、まさに荒波に飲み込まれる小舟のように思われました

そしてその時に直属の上司が会社を辞め、残った私が担当部門の責任者となりました。

全くやった事がないメインの責任者の仕事や新たな会社の方針に適応しようとする日々は、言葉では言い表せないほどのストレスを私に与えました。

そして、そのストレスが私の身体に現れたのです。足と腰の痛みが私を整骨院の扉を叩かせ、それが転機となりました。

整骨院の先生との出会いは、私にとって予期せぬ恩恵でした。

前回の記事で書いた事以外にも治療を受ける中で、先生からストレス管理の重要性や、心と身体の健康を維持するための生活習慣の改善について学びました。

また、先生の勧めで読書を始めたことは、私の精神的な落ち着きを取り戻すのに大いに役立ちました。本を読む時間は、自分自身と向き合う貴重な時間となりました。

そして、会社の変化は結果的に私にとって好転しました。新しい会社のもとで、私は新たな責任を任され、それに伴う収入の増加やボーナスの支給を経験しました。

厄介な社員だったであろう私が今こんな事を言うのは何様だと思うのですが、以前の会社は規模が小さく売上も毎年下がっていた事もあり社員の収入を上げたりボーナスを出すのも厳しかったのです。

しかし会社が新しくなったおかげで、これまで重荷であった借金の返済も、よりスムーズに行うことができるようになりました。

今振り返ると、会社の身売りは私にとって大きな試練であったと同時に、成長の機会であったと言えます。

当時は困惑し、不安でいっぱいでしたが、それを乗り越えた今、人生における変化がもたらす可能性の大きさを実感しています。今現在はその会社を離れていますが、買収されたことによって得た経験や学びには深く感謝しています。

この経験から、私は変化を恐れずに受け入れ、それを自身の成長の糧とすることの大切さを学びました。

人生は予測不可能な出来事で満ちていますが、その一つ一つが私たちにとって新たな扉を開く鍵となり得ます。困難や挑戦は確かに厳しいものですが、それを乗り越えた時、私たちは自己の新たな側面を発見し、人として成長することができます。

皆さんに伝えたいのは、変化を恐れずに前向きに受け入れることの価値です。

変化は成長の機会を提供してくれます。それを受け入れ、自分自身を信じ、一歩ずつ前に進む勇気を持つ。

そして、未来への一歩を踏み出すことで、私たちは自分自身の可能性を広げ、新たな価値を見出すことができるのです。

投稿者:

totino-mi

京都市に住む40代の男です。 田舎の実家を継いで、その家で色々奮闘中です。 地元地域や京都北部の情報を発信していきます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です